ユーフォ12:久美子の挫折
響け!ユーフォニアム
第12話「わたしのユーフォニアム」
久美子の挫折をどう表現していたか。
下手な久美子だけ演奏をはずされたあとに出る場面。
空を飛んでいた蝶々がふいに蜘蛛の巣に捕まってしまった。
これはわかりやすいが、久美子のトラブルを示している。
外で個人練習する久美子。
影に入っているのは久美子の辛い状況そのものだが、「暑いから陽を避ける」という合理的な理由でそれが行われている。
憂鬱な状態で帰宅する場面。
久美子が懸命に練習している回想が重なっていて、右側の赤い標識が久美子の現在の状況を表している。
この一枚だけで「必死に練習しているけどうまくいかず落ちこんでいる」ことが察せられる。
ベッドに倒れこんでいる久美子。
ベッドが檻になっていて、久美子の状態を強調している。
部屋が暗いのは久美子が明かりをつけなかったからだ。
ここにはより直接的な久美子の辛い状況がある。
自分の意思で暗闇を作り出しているので、ふつうならば立ち直るのに時間がかかるところだ。
しかしここから抜け出すのに時間はかからなかった。
久美子は自分で明かりをつけなかったが、部屋の外から光がはいっている。
ここでは姉が暗い部屋に光をいれてくれる存在となっている。
姉が少しイヤな感じ見える場面かもしれないが、絵としては完全に久美子を助けている。
挫折から「なぜ吹奏楽部を続けるのか?」という疑問をもった久美子は、吹奏楽をやめた姉と対立する形でその答えを見つけた。