Z軸の動きをライティングで表す
人物間の距離を見せたいときは基本的にX軸かZ軸を使う。
X軸で距離を変化させるときは人物を左右に動かせばいい。
背景に物を置けばさらに距離感をつかみやすくなる。
このように窓四枚分ほど近づいたことがハッキリわかる。
ただ2ショットで撮る場合は、人物間の距離が遠くなるほど二人ともどんどん小さくなっていく。
そうなるとカメラと被写体の距離も遠くなり、前景の空間が広がり画面への没入感もなくなる。
これに対してZ軸では人物の大小で距離を表す。
手前のキャラを大きく、奥のキャラを小さくするほかに、背景に木々を並べることでも距離を感じられる。
上の絵で距離を詰める動きをするとなると、キャラの大小を変えていくしかない。
しかし、大小や背景の利用の他に光と影を使う方法もある。
上の例では、背景の壁とキャラの大小を組み合わせているが、チナツが影から光に移動することでもZ軸の動きが表現されている。
そして肩越しショットでは、どちらかは大きいシルエットになるので見ていて飽きることがない。
キャラの大小の変化が力強く行われるので目が離せなくなるのだ。
この場面でカメラを横に置くと、動きはわかりやすいが迫力に欠けることは想像できるだろう。