同調行動における親密感と緊張感
青い少女は綺凛をパートナーに選んだが、足を引っ張ってしまい戦闘の成績がイマイチ伸びない。
二人の関係がぎこちない場面。
組んでまだ日が浅いということもあるだろうが、同じ椅子に座る二人の距離によそよそしさがある。
二人とも同じ姿勢をとっていて調和しているのだが、ピッタリと足が閉じていて居心地が悪そうだ。
青い少女の武器となる新しい銃をあちこち探し回ったのだが、店が見つからず一休みしているところ。
先ほどより自然が多く画面が窮屈だ。
森と同じで「迷い込んでいる」といった印象がある。
そしてここでも二人が同じ姿勢をとっている。
足が少し開いた状態で緊張が解けているが、歩き回り疲れているようだ。
最後はプールで、無事に武器も手に入れて二人が仲良くなったところ。
一日中歩き回ったり助け合ったりして距離が近づいた。
最初はロングショットだったのが徐々に被写体が大きくなり、最終的には前景の障害物も消えた。
このカメラと被写体の距離と障害物の有無だけでも二人の関係の変化がなんとなくわかる。
しかし、座っている姿勢は二人ともバラバラだ。
二人が同じ姿勢をとることで調和がとれているのではなかったのだろうか?
このシーンが一番リラックスしているのは間違いない。
ということは、ベンチに腰かけているときはどちらかが少し無理して相手に合わせていたのだろう。
「もっと仲良くならなきゃ」といった気持ちが親密さと緊張状態の二つを両立させていた。
それがバラバラの姿勢が表している人間関係だ。
けっきょく二人の距離感は「無理して合わせなくてもいい」という自然体の付き合い方に落ち着いた。