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がっこう8:小道具:ノートで知性の表現

がっこうぐらし!
第8話「しょうらい」


知性を見せるには高度な使い方をする

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 めぐねぇが最後に書いたノート。
「ごめんなさい」「おなかすいた」「みんなだいじょうぶかな」などと書いてあり、最後に名前が書いてある。


 字がぐちゃぐちゃしている、漢字がないなど意識が危ないことがうかがえる。
ここには知性の低下が表現されているが、それは紙に意味のある記号を書くという行為が非常に知的だからだ。

・ノートの使い方
知性が高い場合は、文字をキレイに書く。
知性が低い場合は、今回のように文字がぐちゃぐちゃになっていく。
狂った場合は、ノートを食べるかもしれない。

 めぐねぇの近くに人形があったとして、これで知性の低下を表現できるだろうか?

人形の使い方といえば「飾る」「抱く」だが、これではふつうすぎて知性を表現できない。
知性の低下を表すには知的な使い方が必要になるので、まず人形の知的な扱い方を考えなければならない。

例えば「人形の顔にメイクをほどこす」「服を自分で作って着せる」などクリエイター的な要素があれば知的だといえる。

・人形の使い方
知性が高い場合は、人形にメイクする。
ふつうの場合は、飾ったり抱いたりする。
知性が低い場合は、ぐちゃぐちゃなメイクをする。
狂った場合は、人形を食べる。

 ノートはふつうの使い方そのものが高度だが、人形は持ち主が積極的に使わなければ知性を発揮できないという違いがある。

 しかしそれとは別に、人形とノートでは決定的な違いがある。
それは人形では自分の心を残せないということだ。

ノートに書き残したことが妹の名前だったから、ずっと妹のことを考えていたのだとわかる。

人形でも、妹に似せて大事にするという方法があるが、
このやり方だと視聴者には「妹のことをずっと想っていた」ことは伝わるが、シナリオとして妹たちに伝えることは難しくなる。

ノートの代わりを考えるなら、めぐねぇを美術の教師として最後は妹たちの絵を描いていたようなパターンが近いかもしれない。