ミュート:親子関係
主人公が綺凛を守ろうと前に出るが、試しに戦ってみると実は綺凛の方が強かったというオチ。
腕を伸ばして綺凛を守る主人公に威厳がないのは、カメラが上にあるからだ。
ハイアングルショットが対象を弱く見せ、さらに綺凛より低い位置にある主人公が頼りない。
逆に綺凛の父親は下から見上げる形になっている。
キャラが大きく背景の割合が少ないので、二人に比べて強さを感じる。
ここでは父親の主観が使われている。
この視点に反映されているのは父親の価値観だ。
娘は自分の命令に従っていればよいのであり、主人公は娘にも劣る存在でしかない。
親子関係は支配・被支配の上下関係で作られていて、それが綺凛の従属的な状況を表しているが、このあと彼女の立場が強くなると予想できる。
父親の前ではいつも胸の前で両手を組んでいるとすると、立場が変わるときに両手をほどく見せ方もできるだろう。
主人公の今後は、綺凛より強くなろうとするはずだ。
そのためには直接的か間接的な方法で綺凛の上に立つ必要がある。
直接的な方法は、綺凛と再戦して勝つこと。
そして間接的な方法では、「絶対に勝てない」と綺凛が諦めた敵に勝てばいい。
この後者のやり方ならば、主人公が綺凛を守る構図を反復できるのでドラマチックな展開にできる。