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ユーフォ10:田中あすかの聖域

響け!ユーフォニアム
第10話「まっすぐトランペット」


 田中あすかとペットボトルについての考察。

1.田中あすかに対する個人的な見解
2.ペットボトルから見る田中あすか

1.田中あすかに対する個人的な見解

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 ペットボトルの意味はなんだろうか?
この場面は、久美子がアスカにオーディションの事件についてどう思っているかきいたときだ。
アスカは副部長だから個人的な意見を言える立場ではないと回答を拒否した。
ふたたび質問を受けたアスカは買ったばかりのペットボトルを窓際に置き「どうでもいい」と答えた。

ペットボトルを置いたことで、アスカの心理的な雰囲気は変わった。
つまりスイッチの意味だ。
では何のスイッチが切り替わったのかというとそれは立場だ。
副部長という役割ではなくアスカ個人としての立場へ切り替わった。

 では、「どうでもいい」とは何か。
A.何についてどうでもいいのか?
B.なぜどうでもいいと思うのか?

A.に関しては、アスカが否定したものについて考えることがいい。

アスカが否定したものとは、

・部長の立場
・葉月の恋愛に関して、ミドリの罪悪感について
・オーディションの件について
・練習の時間が削られること
などだ。

少ない情報から考えると、まず「練習に対して真面目」「人間関係を遠ざけてる」が思いつく。
しかしお祭りに参加していたりイタズラするような明るい人なので、努力家だが麗奈みたいに友人が少ないタイプではない。
では「人間関係を遠ざける」と「友人が多い」を両立させるものはなにか?
それはおそらく「部活に余計なものを持ちこみたくない」という割りきった思考だ。

ではなぜ副部長になったのか?
副部長もやらない方が楽なのは確実だ。
アスカは非情な人ではないので「部長はイヤだが求められてるのに完全に拒否することもできなかった」という辺りを落としどころにしたのだろう。
また副部長というカードで有利になることもある。
今回の話がまさしくそうだが、意見を求められても「副部長だから個人的なことは言えない」とカードを使える。
つまり中立を保てるので事件があっても深入りすることがなく自分を守れる。

A.何についてどうでもいいのか?
に対しては、「部活の邪魔になる人間関係」をひとまずの答えとしておく。

2.ペットボトルから見る田中あすか

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 今回の話では、滝先生の対応がうまくいかず「臭いものにフタをする」と表現され、ゴミ箱が何度か画面に現れた。
ペットボトルはゴミ箱と対比している。
ペットボトルの影の部分は、周辺の暗い影と水の輝きの中身の二つに分かれている。
そしてこのペットボトルはまだフタを開けていない。
フタをしている状態だ。
フタをすることによって、自分を守っている
ここから、何か自分を守らなければいけない事態があったと予想される。
「どうでもいい」と自分に言い聞かせるようにつぶやくのも、自分を守るためだろう。

しかしその中身はきたない何かではない。
中身を示す影は輝いている。
アスカは純粋な何かを隠した。
いわば「キレイなものにフタをした」と考えられる。

つまりアスカは純粋な何か・自分を守るためにそれを隠し聖域とした。

B.なぜどうでもいいと思うのか?
に対しては「アスカは過去に純粋ゆえ何かトラブルに巻き込まれ、それ以降は部活とそれ以外を区別するようになった」から、ということを答えとしておく。

 

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