三人の対立と調和
それが声優!
第12話「ライブ」
イチゴと鈴・双葉の間に時計があり、時計の上からは影が迫ってきている。
両者が対立している原因は時間がないことにある。
時間さえあれば練習時間もたくさん取れ、またイチゴの足の具合も良くなる。
画面下部に横に走るラインを表す棒があるが、これが画面中央で途切れているためイチゴと鈴・双葉の関係性も良くないことが強調される。
おそらく画面右に置かれた物は鏡だと思うが、これが裏返っていて見えない。
鏡の表が真実を表すとすると、裏になることは秘密を象徴する。
また、鏡は賢明の意味もある。
「イチゴのやり方はうまい方法ではない」という警告と解釈することもできるだろう。
三人が稽古する部屋には鏡があるが、ここは三人が集まれば英知が生まれるという場所でもある。
暗闇の中を歩く双葉に光が当たる。
イチゴのケガをどうすべきかの心が決まる。
前はイチゴが二人と対立していたが、今度は双葉が対立する。
その理由はイチゴの秘密にあり、双葉は告白すべきだと考えているからだ。
鏡の中で横のラインがつながりかけるが、黒い縦線に邪魔されまだ完全にはならない。
イチゴが告白し、双葉がいま自分たちにできるライブのやり方を提案する。
時計が黒い縦線で真っ二つに割られていて、ここで状況が好転することが示唆される。
前の11話でイチゴが左側に離れてしまったが、この場面で双葉がイチゴを引き戻す。
それは手をつなぐという方法であり、仲間と協調することが問題を解決できる手段だとわかる。
鈴も両手を合わせていて、それに同調する。
三人の本体を見ると黒い縦線で分断されているのだが、鏡を見ると三人が同一のフレームに納まっていることがわかる。
イチゴの心を引き戻したと考えればいいだろう。
鈴がダンスを魅せるために旗を作ってきた。
鈴が二人と向かい合い対立しているように見えるが、横のラインが完全につながっていて三人の関係性は良好だとわかる。
双葉・鈴がイチゴと手をつなぎ、イチゴの足にかかる負担を軽減する。
手をつなぐことは協調することでもあるが、ライブでも直接的に利用できる方法でもあった。
イチゴは二人を前へ引っ張るが、無理しすぎて孤立してしまう。
双葉はイチゴを助けるために協調するが、ライブのクオリティを落とすことになる。
鈴は友人と協力して旗を作り、落ちたクオリティを回復させる。
三人がうまく調和して物事を進めている。